【スポットライト】WADA アンチドーピング事務管理システム(ADAMS)再構築をとおして世界のアンチドーピング・システムを強化

WADA strengthens global anti-doping system through re-build of its Anti-Doping Administration and Management System

内容概略

*【スポットライト】とは、WADAが定期的に関係者に発信する情報シリーズ

多くのエリート・アスリートやアンチドーピング関係者にとって現在WADAと定期的にやり取りをするツールはADAMSとなっている。2005年に立ち上げられたADAMSは、アスリートの居場所情報、検査履歴、分析結果、アスリート生体パスポート(ABP)、治療使用特例(TUE)、アンチドーピング規則違反などのドーピング関連情報を集積する、安全で無償のウェブ・システムである。24言語で利用でき、ADAMSをとおして関連団体の間での情報共有を安全円滑かつ効果的に実施することができる。世界規程のもと、すべてのADOはADAMSを利用しなければならない。テクノロジーを基盤としたシステムである以上、ADAMSも定期的な見直し及び更新を実施している。2017年の大幅な更新に続き、過去2年間は「Next Gen」 ADAMSと称して様々なモジュールを追加した。2019年11月には新しい居場所アプリ「Athlete Central」を立ち上げ、2020年1月には「Testing Center」モジュールを開始しADOに対してドーピング検査に関するデータをリアルタイムで提示できる新しい方法を考案した。2021年5月には「DCO Central」というタブレット用の検体採取アプリを立ち上げ、検体採取のデータ収集を迅速に実行できるようにしている。「Next Gen」ADAMSは2020年~2024年のWADA戦略計画の重要な政策であり、アスリートができる限りのサポートを得られるようWADAは尽力している。