WADA クリーンなアスリート保護のために団結を訴え

WADA calls for unity to protect clean athletes

内容概略

9月14日及び15日に開催されるWADA理事会を前に、いくつかの国の政府が米国政府のWADAに対する資金供給の停止の可能性についてWADAに懸念を表明している。

これら政府は、ある国の政府がすでに合意されている資金提供をなんの影響もなく一方的に停止できるのは規則上に問題があると指摘、米国の事例が今後国際的に悪しき先例を作ってしまい世界のアンチドーピング・システムを危険にさらすと危惧している。これらの政府はWADAに対して「署名当事者の規程遵守(コンプライアンス)に関する国際基準(ISCCS)」のもとユネスコの「スポーツにおけるドーピングの防止に関する国際規約」 の原則に反する国に制裁を与えられるよう、規則改正の可能性を模索するよう求めた。WADA会長は、本件はいくつかの政府によって提起されたものであり、WADA幹部からの案件ではないと前置きをしたうえで、「ステイクホルダーからのいかなる提案も精査する義務がある」とし、アスリートにとって最も良いことをしていくのが自身の信条であり続けると述べた。また、これまで以上に団結する重要性を訴え、米国政府とも話し合いをする準備がある姿勢を示した。