USADA(アメリカ)USADAの Travis T. Tygart CEO、Sha’Carri Richardson選手の制裁合意発表に伴うTHCの検査に関する声明発表

Statement from USADA CEO Travis T. Tygart on Testing for THC as Raised by the Sha’Carri Richardson Sanction Agreement Announcement

内容概略

THC陽性に関してどう扱うかは米国を含むすべての国が従うべき規則をWADAが定めており、米国政府はアスリートのために発言はできるが我々は皆が一律で従うべきWADAの規則に従わなければならない。

USADAの教育プログラムを受け、リスクを理解していたRichardson選手はその全責任を負うと言ったことは強調したい。大麻等を禁止表に含めることはWADA設立の2003年以来議論されており、禁止表には原則パフォーマンス向上物質とすべきとして一定の国で利用が許されている大麻は禁止表から外すべきとの意見も多い。同時に、競技時の深刻なケガにつながる恐れもある大麻は禁止表に残すべきとする人も多い。今後はこのような事例を教訓として生かす必要がある。濫用物質に関する新規則ではパフォーマンス向上に関係のない娯楽薬であれば制裁が軽減されるが、アスリートは自分が摂取するすべての物質の責任を負っている。米国社会と他国での大麻の在り方は必ずしも合致しない。今後スポーツ界及び社会がとるべき道はアスリートのメンタルヘルスの問題に注視し、アスリートがプレッシャーやトラウマとうまく対峙できるよう支援をしていくことだろう。