2020年の表彰

2020年度の特別表彰として、下記の皆様に対して、Japan Sport Fairness Award 2020特別賞を贈呈いたしました。

黒田 善雄(くろだ よしお)

日本アンチ・ドーピング機構(JADA)初代会長。1964年の東京オリンピックの医事責任者を務めたことを契機に、国際オリンピック委員会(IOC)医事委員として1968年開催のグルノーブル五輪及びメキシコ五輪から始まったIOCのドーピング検査に長年貢献。1985年に神戸で開催されたユニバーシアードの際には、アジア初のIOC公認ドーピング分析機関の設立に尽力するなど、日本のドーピング対策の基礎を築く。また、アジア・オリンピック評議会(OCA)の医事委員長としてアジアにおけるアンチ・ドーピング活動を長年にわたり推進。長年のアンチ・ドーピングへの貢献に対し、2009年IOCからクーベルタン賞を受賞。日本のみならず世界のアンチ・ドーピング活動に多大な貢献をされた。

塚越 克己(つかごし かつみ)

日本アンチ・ドーピング機構(JADA)の初代事務局長。ドーピングの分析方法や容器の開発などの研究に加え、ドーピング検査を精力的に実施し、日本のアンチ・ドーピング活動の黎明期を支えた。1996年に設置された黒田善雄氏を座長とする「アンチ・ドーピング体制に関する協議会」に委員として参画し、ここでの議論を元に、1998年に日本におけるアンチ・ドーピング体制確立の必要性を提言。1997年には当時の文部省の保健体育審議会の答申にアンチ・ドーピングが書き込まれ、JADA設立につながった。塚越氏のアンチ・ドーピングに対する姿勢には、スポーツ科学研究者として常に客観的な科学の視点を持たれていたことと、スポーツへの愛情があった。塚越氏なくしては、現在の日本のアンチ・ドーピング体制は築けなかった。

浅見 俊雄(あさみ としお)

日本ドーピング防止規律パネル(現:日本アンチ・ドーピング規律パネル)の初代委員長。科学的な視点と公正な判断に基づく数多くの規律案件を扱った。浅見氏により築かれた客観的かつ公正、公平に規律案件を審議するという原則が、わが国の規律パネルの基盤となり今日に至った。また、日本サッカー協会及びFIFA国際審判員として、国内外で活躍。特にアジア地域においてリーダーシップを発揮。2010年日本サッカー殿堂入り。日本のスポーツ科学の第一人者として、国立スポーツ科学センターの設立に尽力。国立スポーツ科学センター長、日本サッカー協会顧問、アジアサッカー連盟規律委員会副委員長等を歴任。

村山 正博(むらやま まさひろ)

日本ドーピング防止規律パネル(現:日本アンチ・ドーピング規律パネル)の初代委員。循環器内科を専門とする医師として、またスポーツ医学の視点から、医学的、薬理学的な専門性を持って数多くの規律案件を扱い、審議にあたった。ますます複雑化するドーピング案件への対応おいて、専門性が重要であることを示した貢献は大きい。2006年には長年に渡るスポーツ医学の発展への貢献及び日本体育協会公認スポーツドクター制度の制定への尽力に対し、秩父宮記念スポーツ医・科学功労賞を受賞。関東逓信病院循環器内科部長、聖マリアンナ医科大学学長等を歴任。

四名の方のご功績紹介映像はこちらです。

徳島ヴォルティス株式会社

1955年に創設された大塚製薬サッカー部が前身。1990年に日本サッカーリーグ2部昇格、1992年からジャパンフットボールリーグ(旧JFL)参戦、1999年から日本フットボールリーグ(JFL)へ参加、2003年および2004年にはJFLを2連覇。2004年9月に大塚製薬サッカー部を引き受けるサッカークラブの運営法人が設立され、Jリーグ加盟申請。2004年12月にJリーグ入会が認められ、翌年J2に参加。2019年より日本アンチ・ドーピング機構との連携により、ユニフォームを活用したスポーツのフェアネスに関するメッセージの積極的な発信を展開。2021年よりJ1昇格。

徳島ヴォルティス様のご活動を映像で紹介させていただきます。